初恋はカフェ・ラテ色
第2章
じれったい想い
翌日、たっぷり睡眠をとってからお昼頃、下へ降りるとお母さんが昼食を作っていた。
「心春、午後はお店手伝ってね。依子さん、用事があって午後からお休みなのよ。今日は久しぶりに晴れたせいかお客さんが途絶えなくって」
午後からぶらっと『カフェ・グラン・ロッソ』へ行こうと思っていたのだけど、そう言われてしまっては手伝わないわけにはいかない。
「うん。わかった」
夜に行けばいいか……。
部屋に戻って大島紬に着替え、髪の毛が邪魔にならないように軽く結い上げる。小さい頃から手伝ってきたから20分もあれば着替えられる。白いエプロンをつければ完成。
「いらしゃいませー」
「あら、心春ちゃんがお店に出ているなんて、久しぶりねぇ」
魚屋のおばさんだ。
「こんにちは」
「ステキなお嬢さんになっちゃって。奥さん、知り合いの寿司屋の長男が結婚相手を探しているのよ。心春ちゃん、どうかしら? お見合いしてみない?」
魚屋のおばさんの言葉に私はギョッとなる。お見合いだなんて、冗談じゃない。断ってと、視線をお母さんに送る。
「心春、午後はお店手伝ってね。依子さん、用事があって午後からお休みなのよ。今日は久しぶりに晴れたせいかお客さんが途絶えなくって」
午後からぶらっと『カフェ・グラン・ロッソ』へ行こうと思っていたのだけど、そう言われてしまっては手伝わないわけにはいかない。
「うん。わかった」
夜に行けばいいか……。
部屋に戻って大島紬に着替え、髪の毛が邪魔にならないように軽く結い上げる。小さい頃から手伝ってきたから20分もあれば着替えられる。白いエプロンをつければ完成。
「いらしゃいませー」
「あら、心春ちゃんがお店に出ているなんて、久しぶりねぇ」
魚屋のおばさんだ。
「こんにちは」
「ステキなお嬢さんになっちゃって。奥さん、知り合いの寿司屋の長男が結婚相手を探しているのよ。心春ちゃん、どうかしら? お見合いしてみない?」
魚屋のおばさんの言葉に私はギョッとなる。お見合いだなんて、冗談じゃない。断ってと、視線をお母さんに送る。