初恋はカフェ・ラテ色
「なにもなかったら行くよ。あかりにも聞いてみないと。太一は行くの?」
「もちろん! 俺が行かないんじゃ場が盛り上がらないだろ。じゃあな」
太一は客席に目を向けると、きびきびした動きで歩き出した。
太一が言うにはこの仕事は天職らしい。暇なときは洋輔さんからバリスタのレッスンを受けていると聞いていた。
太一がカウンターの中で仕事をする日が数年後にやってくるかも。
そろそろ帰ろうかな。
バッグからスマホを出して時間を確認すると、20時半になろうとしていた。
スツールから立ち上がりながらも洋輔さんを探す。挨拶してから帰りたかったけれど、店内には見当たらない。
残念に思いながらレジに向かうと、奈々さんがくる。
「いつもありがとうございます。756円です」
奈々さんはレジを打つとにっこり微笑んだ顔を私に向ける。周りにお客様がいないかキョロキョロっと確かめてから口を開く。
「奈々さん、ドリアのお金も取ってください」
「あれは賄い食だから取れないわ」
しっかりと洋輔さんと結託済みのよう。
でも今日は飲み物も2回作ってもらっちゃったし……。
「もちろん! 俺が行かないんじゃ場が盛り上がらないだろ。じゃあな」
太一は客席に目を向けると、きびきびした動きで歩き出した。
太一が言うにはこの仕事は天職らしい。暇なときは洋輔さんからバリスタのレッスンを受けていると聞いていた。
太一がカウンターの中で仕事をする日が数年後にやってくるかも。
そろそろ帰ろうかな。
バッグからスマホを出して時間を確認すると、20時半になろうとしていた。
スツールから立ち上がりながらも洋輔さんを探す。挨拶してから帰りたかったけれど、店内には見当たらない。
残念に思いながらレジに向かうと、奈々さんがくる。
「いつもありがとうございます。756円です」
奈々さんはレジを打つとにっこり微笑んだ顔を私に向ける。周りにお客様がいないかキョロキョロっと確かめてから口を開く。
「奈々さん、ドリアのお金も取ってください」
「あれは賄い食だから取れないわ」
しっかりと洋輔さんと結託済みのよう。
でも今日は飲み物も2回作ってもらっちゃったし……。