初恋はカフェ・ラテ色
順平さんがお兄ちゃんだったら良かったのに。
しばらくして店を出て、駅に向かう途中に大きな書店を見つけた。そこで動物の絵の資料になりそうな本を3冊購入した。
これもお父さんのポケットマネーから。
本を抱えて歩いていると、順平さんが気を使って持ってくれる。
地元の駅に着いたのは17時を回っていて、一度家に戻ったら『カフェ・グラン・ロッソ』に行くつもりだった。洋輔さんに会いたくて仕方ない。
順平さんは家まで送ってくれた。
ちょうど門の中で庭いじりをしていたお父さんが順平さんに「夕食を食べていけ」と誘っている。
親方に逆らえないから、夕食を食べていくことになる。
「お父さん、私は――」
「もちろんいるよな? 順平に悪いだろう?」
先回りをして「してやったり」と満足げな顔になるお父さんに、がくっと肩が下がる。
お父さん、どういうつもりなんだろう。
さっき食べたばかりだから夕食はまだ食べられないけど、終わったら洋輔さんの顔だけでも見に行こうと考えてキッチンへ行った。
しばらくして店を出て、駅に向かう途中に大きな書店を見つけた。そこで動物の絵の資料になりそうな本を3冊購入した。
これもお父さんのポケットマネーから。
本を抱えて歩いていると、順平さんが気を使って持ってくれる。
地元の駅に着いたのは17時を回っていて、一度家に戻ったら『カフェ・グラン・ロッソ』に行くつもりだった。洋輔さんに会いたくて仕方ない。
順平さんは家まで送ってくれた。
ちょうど門の中で庭いじりをしていたお父さんが順平さんに「夕食を食べていけ」と誘っている。
親方に逆らえないから、夕食を食べていくことになる。
「お父さん、私は――」
「もちろんいるよな? 順平に悪いだろう?」
先回りをして「してやったり」と満足げな顔になるお父さんに、がくっと肩が下がる。
お父さん、どういうつもりなんだろう。
さっき食べたばかりだから夕食はまだ食べられないけど、終わったら洋輔さんの顔だけでも見に行こうと考えてキッチンへ行った。