長井くんに恋した永井ちゃん。
………………っ。
「………まぁ、そうなんだけど…。
自分で自分のこと“ながい”って呼ぶわけないじゃん」
『あー、そっか』
長井は『そりゃそうか』と頷いた。
あたしは、この名字好きだけどね。
『でもさ、』
長井はふと思いついたようにあたしを見た。
そしてそのまま言葉を続ける。
『同じ読みってめんどくさくない?』
首を傾げてあたしに聞いてきた。
めんどくさいって言われても、どーしろと……。