夜に見た太陽


「可愛いね。優ちゃん」

知らない内に涙が止まっていて満面の笑みを中山優雅に見せている。


「………」

何も言わない。
照れてるのかなぁ?
可愛い

「ごめんね。帰ろ」

うちが言って中山優雅の手首を掴んだ。
うちの方が背が高い。

「………待って」

「え?うん」

どうしたのかなぁ?
優ちゃん

少し目を逸らした優ちゃん
それから一呼吸し、それから………

「僕が守るから雪乃ちゃんの事、どんな所にいても絶対守るから…………」

何?何?
と、聞いてるうちは今どんな顔なのだろう?


ついこの間まで喋れなかった。
うちらが学生とかの真似事をしたのは…

「だから、僕と付き合って……フー好きだから……」

告白だった。

満面の笑みをこちらに見せてうちは一言言った。

「考えさせて下さい」

と。

「……え?……」

優ちゃんはこんな答えが返ってくるなんて思ってないらしく目を丸くしている。

この言葉言って見たかったんだぁ〜

本当は、答えは



Yes


と、答えただろう。



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