夜に見た太陽

手当ては、終わった見たいだ。

うちは、ふかふかのソファーに座っている。


「あのさ〜………」

急にゆうちゃんが話し掛けてきた。

「何?」

「今日俺のクラスに雪乃ちゃんと同じ苗字の子が転校して来たんだよ」

うちは、思考回路を回した。

「………七瀬薫………」

ゆうちゃんは、うちの顔をジーと見て…

「そ、そう、そんな名前の奴だったな」

ゆうちゃん……………

少し苦笑いした。
「てかさぁ……なんで雪乃ちゃんが知ってる訳?」

ドキンと、心臓が鳴ったのが分かる。
咄嗟に嘘を考えた。
言葉の最後は、伸ばしちゃいけない。
ゆうちゃんが嘘だって見破るから。



「先生が今日転校生来る的な事朝のホームルームで言ってて名前を言ったみたいなぁ〜」

あっ
ついいつもの癖が……

ゆうちゃんからの疑いの目

「なぁ〜嘘下手なんだから本当の事言えよ」

と、言われた。

やっぱ嘘ってばれてたのねー
ゆうちゃんに心配掛けたくない。

「噂でー……………」

今度は、上手く言った。

「そ。」

え、こんな素っ気ないのはゆうちゃんじゃないよ



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