甘い甘い誘惑
『結局、本気じゃなかったんだ…。』

ネガティブなことばかり考える。


『恋していることに、気付いたのに…。』


その夜は、布団をかぶって、夜どうし、
泣いた。


一睡も出来ずそのまま、学校へ行った。


友香が、そんな私を見て

「っちょっと、どうしたの?
なんか、疲れてない?
おまけに、目、腫れて、真っ赤でヤバイよ。」

心配そうにこちらを、見た。


「昨日、要の家行ったら、綺麗な女の人
出てきたの。
やっぱ、本命いたんだよ。」

「…、マジで!
でも、あんなに優里にベタベタだった
じゃん。
それで、確認したの?」

「…。」

「ちゃんと会って、確認しなきゃ、
だめだよ。
もし、ダメでも、私が、
誰かいい人紹介してあげる。

私の写メ見て、彼氏の友達が、
『可愛い、紹介して!』って言ってたし…。


その時は、『イケメン彼氏持ちだから』って
速攻、断っといたけどね。」

「…、ありがとう。」


友香に話しを聞いてもらって、多少は
楽になった気がした。
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