一途な彼は俺様モンスター
時刻は12時を回っている…

だけど、全然眠くならない…



さっきあんなことがあった後だし、なんか色々考えちゃって眠れないな。

空翔さんたち以外のモンスターをみるのって、初めてだったし…



あ、でもお兄ちゃんも本当はモンスターなんだっけ?


忘れてたよ。




お兄ちゃん、今はどうしてるのかな?


生きてるの?

それとも死んでるのかな…



正体は悪やつだったけど、私はやっぱりお兄ちゃんのことを大嫌いにはなれないでいる。

誰にも言えないけど…






ふわ…




っ!


その時…

頬の辺りに風が当たったような感触がした。

ふと、目を横にやると…






「…………え゙」


目線の先には、紙のようなもので出来た人型のようなものがいる。

私はびっくりして、布団からガバッと飛び起きた。






な、なに!?



戸惑っていると…







!!!


その紙のような人形が、私に手招きをする。

そしてヒラヒラと舞い上がり、私を案内するように部屋から出ていった。


私はベッドから降り、部屋を出る…




真っ暗な廊下を、足音をたてないようにそっと歩く。

そして紙の人形がやって来たのは、玄関。


私は玄関で立ち止まり、ヒラヒラと舞う紙人形を目で追った…

すると…






ガチャ


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