一途な彼は俺様モンスター
そして、ゆっくりと開く玄関のドア。

そこには…





「…浅海」






玄関の外にお兄ちゃんが、笑顔で立っている。





「お兄ちゃん…」


思わず名前を呼んでしまった…すると…





ひゅうううううううう~…





ものすごい風が吹き、その風がお兄ちゃんを取り巻いていった。





「お、お兄ちゃん!」


目をこらしながら、お兄ちゃんを見ると…





!!!


お兄ちゃんは、人間の姿からまるで怪物のような姿に変わっていた…




「浅海…」

「っ!」


そして、お兄ちゃんが私に手を伸ばす…

とっさに目をつぶった瞬間…









「…………ハッ」



目に飛び込んで来たのは、自分の部屋の天井…


私は自分のベッドの上にいた。





ゆ、夢…?



重い体を起こすと、体中に汗をいっぱいかいていた。






なに、今の夢…


すごいリアルだった…






コンコン



ビクッ





その時、部屋ドアをノックする音が…





ガチャ


ドアがゆっくりと開く。






「…うなされてたみたいだけど…?」




ドアから顔を出したのは、空翔さんだった。
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