一途な彼は俺様モンスター
「えっ…空翔さんの部屋まで聞こえてましたか!?」



そんなに声でかかったの!?




「違うよ。なんか嫌な予感がして目が覚めて、お前の部屋の前通りかかったらたまたま聞こえただけ」

「…そうだったんですか」


予感てなんだろう…

私が見た夢となにか関係があるのかな…






「…茶でも飲むか?」





一瞬考えたあと、私は…




「はい…」と答えてベッドを降りた。










「…ん。汗拭けよ」

「ありがとうございます」


空翔さんが出してくれたタオルで、額や首もとを拭いた。







まだ心臓がバクバクいってる…



あれは本当に夢だったのかな…

それとも…


あれは現実…?








「はいよ…」

「…!」


麦茶の入ったグラスを、私に差し出してくれる空翔さん。




「すみません…」


私はグラスを受け取り、軽く頭を下げた。





すっかり目が覚めちゃった…


このままじゃ、眠れそうにないな…



てゆうか…






「起こしちゃってごめんなさい…」



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