一途な彼は俺様モンスター
バネちゃん本当かわいいな。

こんなに小さくてかわいいのに、結構強いんだよね。


可愛くて頼もしいなんて…最強だよね。

なかなかいないよ。




「ところで…バネちゃんとずっと一緒にいられるのはいいけど…学校だと目立つかな?」


いくら金持ち高校でも、子供と同伴は許されないと思うけど…




「大丈夫デスヨ!姿は消してますから!ボクはボディーガードでも、人間じゃなくてモンスターから浅海様を守る役目デスッ」

「そう!ありがとう」


姿を消してるなら大丈夫か。








がやがや



この校門…

久しぶり…



何度見てもゴージャスで…歴史を感じる…

誰が見たって立派な学校だとわかる。



この校門を見るたびに、よくため息をついていた。


私はお金持ちでも、お嬢様でもない。

親がすごい人でもない。


ただの一般人。



なのにこの高校の生徒の私…

馴染めるわけがない。


同級生たちと共通や話題がないから、友達だって出来なかった。


お兄ちゃんに、何度か転校できないかねだったことがあったけど…

「だめ」の一点張りだった。



憂鬱でしかなかった高校生活だったけど、これからバネちゃんと一緒なら頑張れそうだな…







キャハハ…


校舎に入ると、どこからか聞こえてくる笑い声はどこかお上品。

私はこんな笑い声はできない。






「すごい広いデスネ。学校ってこんなに広くてきれいなんですね!」


私の肩に乗りながら、校舎をキョロキョロ見るバネちゃん。




「ここは特別だよ。お金持ちが通う学校だから、きれいだし広いんだよ」

「へえ~すごいデスネ♪」


すれ違う生徒たちは、私に目をやることもなく通りすがる。



やっぱりバネちゃんのこと見えてないんだ…
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