一途な彼は俺様モンスター
…!
俺を探していた様子の楓雅が、俺をみつけてどこからか飛んでくる。
「お前っ…ひどいケガじゃねえか!浅海ちゃんは…?」
「多分大丈夫…でも、早く病院に……」
「お前の方が重症じゃねえかよっ!」
「………うっ」
すると、近くで足音が聞こえて来た。
「誰かいるのかー?」
!
すぐそこに、救急隊員と思われる人達がいる。
「やばい!人間だ!こんなとこ見られたら厄介だよ!!」
楓雅はそう言って、慌てて俺を抱えた。
「ふ、楓雅!」
「浅海ちゃんなら大丈夫だよ!」
「…」
体中の痛みに耐え、楓雅に抱えられながら振り向き…川べりに横たわる浅海を見た。
気を失っている浅海を、救急隊員の人が発見した…
それを見てすぐ、俺は意識を失った。
カタ
カタカタ…
「…………ん」
「空翔!」
目が覚めると…そこは山奥で楓雅と住んでいた家の中…
俺は体中包帯だらけで、鼻につく薬のような匂いが周りに舞ってるのうな気がした。
「大丈夫か!?お前、二日も眠ったままだったんだぞ!?」
「楓雅…」
心配そうに、寝ている俺の顔を覗き込む楓雅。
目には、少し涙がたまっている。
「…起きたか坊主」
っ!
するとすぐ横に、見覚えのない爺さんが壁に寄りかかっていた。
「誰だお前っ…」
起き上がろうとしても、体が動かない。
「バカ、動くなよ!しばらく絶対安静だ。それに、この人がお前の命を救ってくれたんだぞ!」
「え?」
この爺さんが…?
その爺さんは、紺色の浴衣のようなものを着て、見た目は人間のようだが…モンスターのオーラを出していた。
「威勢のいい坊主だな。これだけのケガをしたのも納得だ」
「…」
そう言って爺さんは、俺に近づいてきた。
「あばら、右腕の骨折。左足のひび。肺に煙を吸い込んどった…それと…」
?
「翼がえらく傷ついておる。炎に突っ込んでいったそうだな?両方の翼にかなりの火傷と、骨には複数のひびじゃ…あと一歩で、もう飛べなくなるところじゃった…」
「…」
爺さんはそばにあった、水の入った桶でタオルを濡らしてしぼり、俺のひたいに置いた。
「爺さん…医者か?見たところ人間じゃねえだろ?」
「そうじゃ。わしはモンスター専門の医者だ。旅をしながら、困ってるモンスターを助けてる…お前のようにな」
「…」
「この山のふもとの川で休憩しとったら、ボロボロになったお前を抱えた楓雅と、偶然に会ってな…わしがお前を手当てしてやったというわけじゃ。楓雅とわしとが居合わせた偶然に、感謝すんだな」
俺を探していた様子の楓雅が、俺をみつけてどこからか飛んでくる。
「お前っ…ひどいケガじゃねえか!浅海ちゃんは…?」
「多分大丈夫…でも、早く病院に……」
「お前の方が重症じゃねえかよっ!」
「………うっ」
すると、近くで足音が聞こえて来た。
「誰かいるのかー?」
!
すぐそこに、救急隊員と思われる人達がいる。
「やばい!人間だ!こんなとこ見られたら厄介だよ!!」
楓雅はそう言って、慌てて俺を抱えた。
「ふ、楓雅!」
「浅海ちゃんなら大丈夫だよ!」
「…」
体中の痛みに耐え、楓雅に抱えられながら振り向き…川べりに横たわる浅海を見た。
気を失っている浅海を、救急隊員の人が発見した…
それを見てすぐ、俺は意識を失った。
カタ
カタカタ…
「…………ん」
「空翔!」
目が覚めると…そこは山奥で楓雅と住んでいた家の中…
俺は体中包帯だらけで、鼻につく薬のような匂いが周りに舞ってるのうな気がした。
「大丈夫か!?お前、二日も眠ったままだったんだぞ!?」
「楓雅…」
心配そうに、寝ている俺の顔を覗き込む楓雅。
目には、少し涙がたまっている。
「…起きたか坊主」
っ!
するとすぐ横に、見覚えのない爺さんが壁に寄りかかっていた。
「誰だお前っ…」
起き上がろうとしても、体が動かない。
「バカ、動くなよ!しばらく絶対安静だ。それに、この人がお前の命を救ってくれたんだぞ!」
「え?」
この爺さんが…?
その爺さんは、紺色の浴衣のようなものを着て、見た目は人間のようだが…モンスターのオーラを出していた。
「威勢のいい坊主だな。これだけのケガをしたのも納得だ」
「…」
そう言って爺さんは、俺に近づいてきた。
「あばら、右腕の骨折。左足のひび。肺に煙を吸い込んどった…それと…」
?
「翼がえらく傷ついておる。炎に突っ込んでいったそうだな?両方の翼にかなりの火傷と、骨には複数のひびじゃ…あと一歩で、もう飛べなくなるところじゃった…」
「…」
爺さんはそばにあった、水の入った桶でタオルを濡らしてしぼり、俺のひたいに置いた。
「爺さん…医者か?見たところ人間じゃねえだろ?」
「そうじゃ。わしはモンスター専門の医者だ。旅をしながら、困ってるモンスターを助けてる…お前のようにな」
「…」
「この山のふもとの川で休憩しとったら、ボロボロになったお前を抱えた楓雅と、偶然に会ってな…わしがお前を手当てしてやったというわけじゃ。楓雅とわしとが居合わせた偶然に、感謝すんだな」