一途な彼は俺様モンスター



「ヴァンパイアって、成人してから人間の血をもらうんですか?」

「そうらしいの。血をもらうのも、美味しいからとか…そういうんじゃなくて、大人になったから。とか、そんな理由らしいのよね。もちろん人間の血をもらうことで、ヴァンパイアとしての強さは得られるらしいけど…ま、人間でいったら酒とかタバコに近いんじゃないのかな」

「なるほど〜」


私が思い描いているヴァンパイアと、現実は全然ちがう。




「私もよくわかんないけどね〜。とりあえず、ヴァンパイア界では20歳になったら、それぞれパートナーを探すんだって〜」

「どうやって探すんですか?」

「なんかね、直感でわかるらしいよ?」

「ふーん…」


じゃあ空翔さんは、私を直感で選んだってこと…?

楓雅さんも、真由子さんのこと……




「別にヴァンパイアからパートナーに選ばれたからって、常に一緒にいなくちゃいけないわけじゃないらしいし…本当に嫌だったら、断ったっていいんだって……でも、私はあいつの口車に乗せらて、今じゃパートナーの名前の通り、付き合っちゃってる始末……(汗)」

「あ、やっぱりそうなんですか?♪」

「…わかってた?(汗)」

「はい!なんとなくですけどね」

「・・・・(汗)ヴァンパイアに本気になるなんてバカだよね〜最初はうざったかったけど、今は空翔の家ではあるけど、同居しちゃってるし〜」


頬を染めながら、口を尖らせる真由子さん。
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