一途な彼は俺様モンスター
さっきまで、スヤスヤ寝てたくせにっ




「お前が起こしたんだろ」

「えっ…静かに来たつもりだったんだんですけど……」

「で、どーしたの?」


ソファーから起き上がり、着ているTシャツに手を入れて、お腹を掻く空翔さん。




「いや……麦茶飲もうかなーって…」

「…………冷蔵庫はあっち」

「・・・・(汗)」


無表情で、キッチンを指差す空翔さん。




うぅ…

空翔さんの様子を見に来たんて、恥ずかしくて言えないや…




「ま、いいや。俺にも麦茶くれよ…突然起こされて、喉乾いたし…」

「…ハイハイ(汗)」


私はキッチンへ行き、麦茶を2杯用意した。





「お待たせしました」


麦茶の入ったグラスを、空翔さんに差し出す。




「お前も座れよ」

「!」


麦茶を受け取った空翔さんは、座っているソファーの隣をポンポンと叩いた。

私は麦茶のグラスを持ち、素直に空翔さんの隣に座った。





「…眠れねえの?」




空翔さんは麦茶を半分くらい一気に飲み、目の前のテーブルにグラスを置いた。




「………はい…」


私もグラスをテーブルに置き、ソファーの上で膝を抱えて座る。
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