一途な彼は俺様モンスター

おしゃれなスポーツウエアを着て、軽く首をコキコキと鳴らす空翔さん。



カッコいい…

見とれちゃうな…


あの人が、本当はヴァンパイヤだって知ってるの…

ここでは私だけなんだよね？


それだけで、なんか私特別？





「では、各自トレーニングに入ってください。何かあれば、自分のところに…」


ウォーミングアップのストレッチが終わると、私たちクラスはトレーニングジムができるルームにやってきた。



各自…か。


私ができそうなやつあるかな…？



一人でキョロキョロしていると…





「…来い」


え…



後ろから、空翔さんにいきなり手を引かれ、トレーニングルームの窓際に連れていく。




「お前はこれ」


連れて来られたのは、ランニングマシンが並ぶ通路。




「ランニング…ですか(汗)」


走るの、めっちゃ苦手なんだよな…




「走るんなくていい。歩け」

「…歩く？」

「速度を歩くくらいに調節してやるから、適当にやれ」

「は、はい…」

「無理するなよ」

「大丈夫ですよっ」


歩くくらいなら、できるでしょ！




「じゃ、やってみ」

「…ここにいて大丈夫なんですか？」

「用があれば、俺んとこ来るだろ」


そう言って、空翔さんはランニングマシンのスイッチをいれた。

私はマシンに乗り、普段歩くくらいのスピードの速度をとりあえず歩いた。







30分後