一途な彼は俺様モンスター
人間の姿をしたバネちゃんが、にっこりと笑っている。




「どうしたの!?こんなとこに子供がいたら、変に思われちゃうよ?」

「大丈夫デス♪今は姿を消しているので、浅海様と空翔さんにしか、ボクのことは見えませんよ」

「え、そうなの…?」


周りにいる生徒を見てみると、確かにバネちゃんに気づいてる人はいないみたいだけど…




「家の家事が終わったので、空翔様のお手伝いに来たんデス!」

「お手伝い?」

「ハイ!あとお二人に、お弁当も渡したかったしっ」




バネちゃんは、手さげのバックを私に見せた。




か、かわいいっ




「ありがと、バネちゃんっ」


私は、バネちゃんを抱きしめる。





「浅海様、シャワーを済ませたら控え室に行きましょう!」

「え、でもこれからエアロビクスがあるんじゃ…?」

「空翔様のご命令で、今日の運動はここまでということです!初日ですし、あまり無理はしないとうにということで」

「…!」




空翔さんが?





「空翔さんはまだお仕事があるので、ボクと秘密のお部屋に行ってましょう♪」

「うん!」


私はバネちゃんと、トレーニングルームを後にした。









「…バ、バネちゃん?本当にここに部屋があるの?」


バネちゃんに連れて来られた場所は、ジムの裏口の辺りで、非常口や倉庫などがあり薄暗かった。


こんなところにいるが見つかったら、私…かなり怪しいよね。





「ここデス!よーく見ててくださいネ」






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