一途な彼は俺様モンスター
「どうして、私がオレンジジュースが好きって知ってるの…?」
「空翔様から聞いたんデス!」
!
空翔さんから…?
「浅海様は、子供の時からオレンジジュースが好きでよく飲んでたって…」
「…!」
子供の時から…?
あれ?
私子供の時…
オレンジジュース、よく飲んでた?
お兄ちゃんとよく飲んでたのは、お茶だったけど…
でも、オレンジジュースが好き。
子供の頃も…飲んでた…よね?
けど、隣にいるのは…お兄ちゃんじゃない。
もっと違う男の子…
「…浅海様?」
っ!
記憶の深いところまでたどっていたら、バネちゃんが私を不思議そうに覗き込んだ。
「ごめん、ちょっと考え事…ご飯食べよっか」
「ハイ♪」
私とバネちゃんは、お昼を食べることにした。
「ねえ…バネちゃんと空翔さんて、どれくらいの付き合いなの?」
バネちゃんが作ってくれたおにぎりを食べながら、私は気になっていたことをバネちゃんに聞いた。
「もうずいぶん経ちますよ~ボクが産まれてすぐですからね」
「赤ちゃんの頃から…?」
「ハイ。空翔様は、ボクの命の恩人なんです。ボクが生まれたすぐ、ボクらの一族の住みかを、他のコウモリたちが攻めてきたんデス…ボクの両親は逃げるのに精一杯で、赤子のボクを連れていくのを諦めた…でもボクは、コウモリたちから必死で逃げて…気がついたら、人間たちの住む街にいました」
バネちゃんに、そんな過去があったんだね…
「弱りきって動けなくなっているボクを、拾ってくれたのが空翔様デス。すぐにボクを家に連れて帰ってくれて、介護してくれました。そしてケガが治ったら、『ここに住め』と言ってくれたんデス」
「そうだったの…」
バネちゃん、いつも明るくしてるけど…
そんなことがあったなんて、気の毒だな…
まだ子供なんだもん、お母さんや仲間に会いたくなるよね。
「ボクはモンスターだから、あの日赤子だったボクのことを…人間は見えないし、気付かない。だからあのとき、たまたま同じモンスターで、ボクのことが見える空翔様が通りかかってくれて、本当に良かった…空翔様がいなかったら、今のボクはいません」
「バネちゃん…」
「空翔様から聞いたんデス!」
!
空翔さんから…?
「浅海様は、子供の時からオレンジジュースが好きでよく飲んでたって…」
「…!」
子供の時から…?
あれ?
私子供の時…
オレンジジュース、よく飲んでた?
お兄ちゃんとよく飲んでたのは、お茶だったけど…
でも、オレンジジュースが好き。
子供の頃も…飲んでた…よね?
けど、隣にいるのは…お兄ちゃんじゃない。
もっと違う男の子…
「…浅海様?」
っ!
記憶の深いところまでたどっていたら、バネちゃんが私を不思議そうに覗き込んだ。
「ごめん、ちょっと考え事…ご飯食べよっか」
「ハイ♪」
私とバネちゃんは、お昼を食べることにした。
「ねえ…バネちゃんと空翔さんて、どれくらいの付き合いなの?」
バネちゃんが作ってくれたおにぎりを食べながら、私は気になっていたことをバネちゃんに聞いた。
「もうずいぶん経ちますよ~ボクが産まれてすぐですからね」
「赤ちゃんの頃から…?」
「ハイ。空翔様は、ボクの命の恩人なんです。ボクが生まれたすぐ、ボクらの一族の住みかを、他のコウモリたちが攻めてきたんデス…ボクの両親は逃げるのに精一杯で、赤子のボクを連れていくのを諦めた…でもボクは、コウモリたちから必死で逃げて…気がついたら、人間たちの住む街にいました」
バネちゃんに、そんな過去があったんだね…
「弱りきって動けなくなっているボクを、拾ってくれたのが空翔様デス。すぐにボクを家に連れて帰ってくれて、介護してくれました。そしてケガが治ったら、『ここに住め』と言ってくれたんデス」
「そうだったの…」
バネちゃん、いつも明るくしてるけど…
そんなことがあったなんて、気の毒だな…
まだ子供なんだもん、お母さんや仲間に会いたくなるよね。
「ボクはモンスターだから、あの日赤子だったボクのことを…人間は見えないし、気付かない。だからあのとき、たまたま同じモンスターで、ボクのことが見える空翔様が通りかかってくれて、本当に良かった…空翔様がいなかったら、今のボクはいません」
「バネちゃん…」