一途な彼は俺様モンスター
ガタッ




え…



ガタン

ガタガタ





ジャーーーーー






「あっ(汗)」

「・・・・」


否定しようとして、腕を上にあげた時、テーブルに腕が当たってしまい…

テーブルの上にあったものが倒れ、私たちのいるところに降ってきた…



空翔さんが覆い被さっているため、私のところには、特に何もこぼれてこなかったのだが…






「て、てめえ…」

「あ、あの…その…(汗)」


空翔さんの背中には、醤油やジュースがこぼれてきて、びちょびちょに濡れてしまっていた。





「わ、わざとじゃないんです!?これは事故で…」

「拭いて」

「え?」


拭いてって…?





「これ…」




さっきバネちゃんに渡されて、肩にかけていたタオルを、無表情で指差す空翔さん。




「こ、このままですか!?」


あなたに覆い被された状態で、背中を拭けと…!!?





「この状態で起き上がったら、床も濡れる」

「あ…」


そっか…そうだよね…

で、でもな(汗)




私は空翔さんの肩から、ゆっくりとタオルを取った。

そして、真上にいる空翔さんの背中に手を回した。



この体勢…やばいでしょっ…

まるで、私が空翔さんを抱き締めてるみたいじゃん…




いやいや!

そんなこと考えないっ


私はなるべく気にしないように、無になって空翔さんの背中を拭く。


上半身裸の空翔さんの肌が、私の腕や手にもっと伝わってくる…






「冷てえ」

「ご…ごめんなさいっ…」
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