一途な彼は俺様モンスター
………。


真由子さん…

お酒飲んで、テンション上がってる…


しかも、もう水着だったんだ。

ここで今、真由子さんに更衣室誘えないな…

そんな雰囲気じゃないし…



私はくるっと後ろを向き、背を向けていた空翔さんに近づいた。





「つ、空翔さんっっ」

「…あ?」


スコップで砂を掘る空翔さんは、腕で額の汗を拭いながら、私を見た。




「あっっ!バネちゃんがモンスター姿のまま、空を飛んでますよっ」

「…」


しーん…





空翔さんの後ろを指差して声を出すと、空翔さんはピクリとも動かずに、私をあきれ顔で見た。




失敗した…


空翔さんが後ろを向いている間に、さっと服を脱いで、水着になろうと思ったのに…



作戦失敗…





「ちょ、ちょっとでいいので…目をつぶっててもらっても?」

「そんなことしなくても誰も見てねえから、さっさと脱げよ」

「う…」



空翔さんは、そう言ってパラソル作業を再開させる…





これじゃあ、私がなんか自意識過剰みたいじゃんっ!

さっきは人のことジロジロ見てたくせに!


いじわるっ



あーバカバカしい!

さっさと脱ご!



私はワンピースをめくり、ガバッと勢いよく脱いだ。





水着なんて、久しぶりに着たな…

なんか変な感じ…









じーーーー…



!!!



すると、背後から視線を感じる。

振り返ると…







「…ぅわっ!」
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