一途な彼は俺様モンスター
振り返ると、真由子さんと楓雅さんが、私をまじまじと見ていた。




「な、なんですか!?海の家にいたんじゃ…?」


そばにあったタオルで、とっさに体を隠す。






「浅海ちゃんかわいー♪」

「かわいいかわいい!」


私に抱きつく真由子さんと、焼きそばとビールを片手に私を見る楓雅さん。




「ちょっと待ってくださーい!」


そしてかき氷を持って、海の家から走って来るバネちゃん。





「浅海ちゃん、水着似合うじゃん!私恩納だけど…ときめいちゃった♪」

「あ、ありがとうございます…」


私の頬に、ぶちゅーっとキスをしてくる真由子さん。

ちょっとお酒くさいから、もしかしてほろ酔い気味?




「真由子…お前、人前でそんなこと…」


呆れ顔の楓雅さん。

それを見て、真由子さんが怒った。






「ねえ?空翔!浅海ちゃんの水着姿やばいでしょ?」


っ!


真由子さんが、パラソルを設置している空翔さんに聞く。




そ、そんなこと…聞かないで~!

でも…空翔さん何て言うんだろ…



恐る恐る空翔さんを見ると…

空翔さんは手を動かしながら、何も言わずに無表情のまま。

そして…






「…いいんじゃない?」

「…」


そう言って、私たちから目をそらす空翔さん。





それだけ!?



さっきじっと見てたくせに、いざ水着になれば冷たくない!?



もーいいや!

恥ずかしがってた自分がバカみたいだし、普通にしてよっ






「浮き輪でも借りる?ボートとかもあったよ~」

「いいですね♪バネちゃんも喜びそうだし」


私と真由子さんは海の家に行き、浮き輪とボートをレンタルした。
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