金恋~カネコイ~
今度はみんなの視線が俺に注がれる。
オバサン、オッサン、ジジイ
・・・そして夢子。
石化してるんだけどッ!
・・・ポロポロ・・・
夢子の瞳から、涙が零れ落ちる。
∑!
「そんなぁッ、わ、私じゃダメなんですの?」
途切れ途切れに言う掠れた声。
やっとのことで絞りしたんだろうな・・・。
「ごめんな・・・夢子。」
「嫌ですわッ!」
・・・は!?
さっきまで、涙を流してたよな・・・?
夢子には、もう涙はなかった。
ただ我が侭をこねるガキみたいになってる。