かっこよくいさせて!
4月。君の虜になりました。



「はよ!」


「わ…! なんだ、凉かぁ…。

うん、おはよう」



突然後ろから話しかけてきたのは幼なじみで今日から同じ高校に通う

ヤナセ リョウ
柳瀬 凉。



何に対してもストレートな性格で、そのせいでたまに毒舌な所もあるけど…。


面倒見のいい自慢の親友だ。



「ったく、何朝から情けねぇ声だしてんだよ」


「凉がいきなり後ろから話しかけるからだろ!」



はつらつとした凉に対して、

俺は自分で言うのもなんだけど結構ヘタレな性格をしてると思う。



幼なじみの凉は平気だけど、

慣れてない人の前に行くとうまく話せないし。


ましてや女の子の前なんて緊張で顔が真っ赤になって、

喋るどころの話じゃない。



中学では凉がいたからクラスに溶け込めただけだ。



今日からはもうちょっとだけ積極的にならなきゃなあ、なんてぽわーっと考えてると、



隣であくびをしていた凉が話しかけてきた。
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