愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
「あんたの嫁になるくらいなら、死んだ方がマシよ!」

「俺の嫁になれば可愛いがってやる。まあ、ソフトの方が俺にとっては重要だがな。選択権を与えてやるんだ。感謝しろよ」

「誰が感謝なんてするか!」

 私はヒールの靴で思い切り高倉の足を踏みつけた。

 ピンヒールじゃなかったのが悔やまれる。

「いてっ!ふざけんな!」

 高倉が私の髪の毛を掴んで顔を近づける。

「期限は明後日だ。忘れるな」

「この最低男!」

 私が高倉の顔に唾を吐くと、蛇男は袖で唾を拭った。

「この女、なめんじゃねえぞ!」

 怒った高倉が手を振り上げた。

 顔を叩かれる! 

 反射的に目をつぶる。

 だが、その刹那、ドアが蹴破られ、一ノ瀬くんが入ってくるなり思い切り高倉を殴った。

 殴られた高倉は2メートルくらい吹っ飛んだ。
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