愛しい君～イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい～

「・・・・」　

　ショックで呆然としていると、片山くんに優しく声をかけられた。

「大丈夫ですか？」

「・・・・どうしてここに？」　

「僕って勘がいいんです。ほら、そのハートのネックレス。GPS機能の他にも瑠璃さんのバイタル情報とかリアルタイムでわかるんです。心拍数とか急におかしくなったし、心配で颯と来てみれば、男性と言い争う声がするし。ちなみに颯は武道が強くて僕も良く守ってもらってるんですよ」

「・・・ありがとう」

「聖、こいつどうすんの？」

　一ノ瀬くんが高倉の頭をグリグリ踏みながら、片山くんに声をかけた。

「誉さんが今日のところは警備員に預けろって」

「了解」

　一ノ瀬くんは高倉を拘束すると、蛇男を蹴飛ばしながら歩かせた。