愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
 横にクリスマスケーキがあるし間違いない。

 私はほろ酔い状態だった。

 誉はそんな私を見て笑みを浮かべている。

『瑠璃、結婚しようか?』 

『うん、いいよん。誉だーいすき』 

『じゃあ、この婚姻届に記入して。印鑑はデスクの引き出しに入ってるよね?』 

『うん、わかった。これで誉とずっと一緒にいれるんだね、嬉しい』

 私は酔っていたせいもあってかなりご機嫌だった。

 これ誰?

 この頭がお花畑状態の女、本当に私なの?

 こんな私知らない。。。

 私の顔からサーッと血の気が引いていく。

「瑠璃さんは酔ってる時は素直なんですよね。見てて可愛かったですよ。デートでいなかった颯を除いた4人で役所に一緒に提出したの覚えてないでしょう?おめでとうございますって言いたかったんですけど、誉さんに口止めされてて。颯はフライングしましたけどね」

 片山くんがクスクス笑う。
< 129 / 181 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop