愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
「あのー、向こうと繋がったんですけど」

 突然、一ノ瀬くんが遠慮がちに声をかけてきた。

 繋がった?

 どこに?

 もしかして!

 はっとしてスクリーンを見ると、そこには兄の姿。

「やあ、瑠璃。久しぶりだね。結婚おめでとう」

「・・・・」

 いつから兄は知ってたの?

 きっと24日に入籍した時点で誉が知らせたに違いない。

「瑠璃の様子は誉から聞いてたよ」

「聡、高倉の方は片が付いたから」

「そうか。まあ、何か仕掛けてきても、もう誉が側にいるから安心だな。俺の親父にも結婚の事報告したんだろう?」

「高倉の話をしたら複雑な表情をしてたが、とりあえずお祝いの言葉はもらったよ」 

「え?うそ・・・」

 父は私の事なんて関心ないのかと思った。
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