愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
 こういうところは感心する。

 誉は私が寝た後も仕事をしている。

 黙って仕事をしてればかっこいいんだけどな。

「何?見惚れた?」

「自惚れ過ぎ」

 図星だけど、うんとは言ってあげない。 

「じゃあ、俺は軽くシャワー浴びてこようかな」

 誉はベッドを下りると、バスルームに向かう。

 だが、ふと足を止めて私の方を振り返った。

「早く寝たら?俺が戻った時起きてたら襲うよ」

 フッと謎の笑みを浮かべ、誉はそのまま消える。

「・・・・」 

 今の言葉、どうとらえればいいのだろうか?

 萌ちゃんがくれたプレゼントは、誉が綺麗に片付けてくれたのかサイドテーブルの上に置いてあった。

 寝てろと言われると逆に起きていたくなる。

「私ってやっぱ天の邪鬼なのかな」

 バスローブの腰紐を緩めて脱ぐ。
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