愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
「都内なら今のところ問題ないです。今だと移動中ノートパソコンでファイルとか開くと重くて時間かかるでしょう?重いデータでもこれならバッチリです。すでにペンタゴンやCIAでも運用されてます」

「誉、お前の部下すごいじゃないか。片山は暗号解読ソフト作らせたら右に出るものはいないし、年末に売ったソフトも相当すごいんだろ?」

「まあね」

「でさあ、いつになったらお前のかみさん紹介してくれるんだ?ずっと待ってたんだけど」

 恭介さんがニヤニヤすると、誉が突然私を抱き寄せた。

「悪い。瑠璃だよ」

 満面の笑みを浮かべながら誉が私を紹介する。

「はじめまして。誉から噂は聞いてます」

 私も笑顔で挨拶すると、恭介さんは破顔した。

「こっちはガキの頃から瑠璃ちゃんの話聞かされてね
。誉の口から出る女の話は瑠璃ちゃんだけ。いつになってもね。顔に似合わず一途なんだ」
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