愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
「誉が階段から落ちて血を流してるの。・・・脈はあるんだけど反応がないの」

『瑠璃さん、落ち着いて。すぐそちらに行きます!』

 片山くんとの会話を終えると、取り残されたようでかなり不安になった。

 今、私の手には誉の血がべっとりついている。

 生ぬるくて嫌な感触。

「お願い!誰か誉を助けて!」

 誉を失うのが怖くて、私は何度も何度も泣き叫んだ。
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