愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
 いや、あなたは世界一鬼畜な悪魔です。

 それに、そんなに何度も馬鹿って言うな。

 「でも……何で一緒のベッドにいるの?それに着替えは?……誉が?」

 動揺する私を面白そうに自分を見ていた誉は口角を上げる。

「昨日の記憶ない?会社でそのまま寝ちゃったからうちに連れてきたんだけど、突然泣き出して仕方ないから一緒に寝た。着替えも俺がした」

 誉が私の服を脱がしてパジャマを着せたの?

 今更だけど胸元を押さえる。

誉に……見られた。

 彼に身体を見られたのがショックで、思わず唇を噛み締めた。

「下着姿見られたくらいで、何困ってんの?生地の素材が違うだけで水着と変わらないだろ?」

「そういう問題じゃない」

 私の胸には15cmほどの手術の跡がある。

 生まれた時から心臓に穴が開いていたらしい。
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