愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
「案外あっさり承知したな。もうちょっと楽しんでからでもよかったのに、残念」

 誉は少しがっかりしてみせる。

 何が残念だ。

 このエロ大魔神!

 自分が見合いしたくないからって私を脅すな。

 誉は私が動揺してるのを見て楽しんでる。

「了承したんだから離れてよ!」

 私は目を背けて懇願する。

 こいつをこんな間近で正視してはいけない。

 たちまち虜にされてしまう。

 だが、甘く優しい声で名前を呼ばれると誉に背く事などできない。

「瑠璃」

 誉は自分の武器を熟知している。

 本当に狡い奴だ。

 これで私はまた奴の奴隷になるのだろうか?
< 26 / 181 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop