愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
「だから、それが何か?」

「あなた無神経ね。そんな身体でよく誉さんの側にいれるわね」

 お嬢さまが勝ち誇ったように高笑する。

 無神経なのはあなたの方よ。

 自分では自分の身体の事は納得している。

 でも、人に言われると辛い。

 しかも、こんな人通りの多い場所で、なんて事を暴露してくれるんだろう。

「あなたには私の身体の事は関係ないかと思いますが」 

 すごく胸が痛くなったが、努めて冷静に言う。

「大ありよ!あなた邪魔なのよ」

 お嬢さまがすごい剣幕で怒鳴ると、私の胸倉をすごい力で掴んだ。

 その勢いでブラウスのボタンが飛んで私の胸元が露わになる。

 咄嗟に胸の手術跡を隠そうとしたが遅かった。

 お嬢さまが私の手を掴んで笑う。
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