愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
「瑠璃さん顔真っ赤ですよ。誉さんと仲いいみたいで安心しました。誉さん念願成就だな。許してあげて下さいね。あの人今まで修道士みたいな生活してたんですから」

 片山くんは私の態度ですぐに何があったか察したらしい。

 でも、修道士って。

「誉さん、あの容姿でしょう?アメリカでも凄くモテたんですよ。でも、全然相手にしなくて、ゲイ疑惑もあったんです」

 片山くんがいつもの調子でクスクス笑いながら楽しそうに話す。

 あのエロ大魔王がゲイなわけがない。

 それは、不本意だけど私が一番良く知ってる。

「お前は朝から何言ってるのかな?」

 いつの間にか誉が来て、片山くんの頭の上に手を乗せていた。

 魔王のような笑みを浮かべ、片山くんの頭を拳でグリグリしている。

「誉さん痛い!気配消して現れないでくださいよ」 

 片山くんが文句を言うと、誉は片山くんの口を掴んで口角を上げた。
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