大っ嫌いなアイツに恋をした。
全く、どうしてこんなことに……
あたしは別に橘と言い合いがしたいわけじゃないのに。
はぁ…とため息をつくと愛美はあたしの肩を叩いた。
「まあ、新しい恋探したら〜?美優ならいい相手見つかるでしょ。なんだかんだいって可愛いし?ねぇ、橘?」
すると、橘はムッとした表情をした。
「こ、こんなの、誰ももらってくれるヤツいねぇだろ。どんな物好きだよ」
……ムカッ!
こんなの、って何よ!
あたしは怒りたい気持ちを抑える。
「た、橘だってそんなこと言ってるから彼女出来ないんだよバーカ!」
「あ?出来ねぇんじゃねぇよ!作らないだけだ!!」
何が作らないだけだ?
強がってんなバーカ!
キッと睨み合っていると、後ろから笑い声が聞こえて来た。