大っ嫌いなアイツに恋をした。



陸の腰に手を回していると
やっぱり男なんだ……と思った。


柔道場に来てる後輩に負けたことなかったけど、いつの間にか力の差が出るんだよね……



暫くして、学校に着いた。



「陸、ありがとね」



「いや、俺は当然のことをしたまでなんすけど……」


自転車をおりようとしたとき陸は少し黙って……



「俺が美優センパイのこと好きなの…気付いてた?」



あたしの方を振り返り
いきなりそんな爆弾を投げつけて来た。



思考停止……しそうになりながら
あたしは慌てて自転車をおりた。



「え、あ…じゃ、じゃあね!」



あたしは何度もこけそうになりながら校門をくぐっていった。


あの子いきなり何言い出すのよ!


好き……って先輩として尊敬してるってだけだよね!?


うん、そうに違いない。




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