大っ嫌いなアイツに恋をした。
この胸が高鳴るのはきっと
まだ先輩のことが好きだから。
早く忘れたいのに……
コートの中でキラキラ輝く先輩を見ていると、どんどん想いが募ってきてしまう。
ピーー、という音と同時に先輩のレイアップが決まり試合終了。
あたしはハッとして片付けに戻った。
片付けを終え体育館を出ると、昇降口の前で橘がいるのを発見した。
何してるんだろうと見ていると、一人の女の子が走ってくるのが見えた。
そして、二人は寄り添って校門を出て行く。
……なんだ、彼女いるんじゃん。
何だか複雑な気持ちになっていると後ろから声がした。
「……妬いた?」