大っ嫌いなアイツに恋をした。



朝練が終わり、教室に行くとこの前みたいに教室内が騒がしかった。



おはよー、なんて挨拶を交わしながら教室に入るといきなり足立くんがやってきてあたしの肩を掴んだ。



「お前、水くせぇよ!悠月と付き合ってんなら何で早く言ってくれねぇの!」



「……はっ?」


どうしたの足立くん。

何言っているのかサッパリわからない。



「見たってやつがいんだよ、資料室で悠月と笹原がイチャついてたってとこ!」



「はぁ?」


何それ?

……まさか、あの資料室のとき!?


ハッとした表情を見せると足立くんはニヤリと笑った。


「何、学校でやらしーことしてんだよ!本命は和樹じゃなくて悠月だったんだな!お前、フェイクかよ〜」



「ちょ、ちょっと落ち着こう?ね?」


女子たちからは鋭い視線を感じるし…

もう、何がどうなっているのかもうわけわからない。


「いや〜悠月にはわりぃことしたよな〜笹原と付き合ってんのに俺と付き合おなんて言って。だから怒ってたんだな〜」


いやいや!ちょっと!


「あ、足立くん?違うから!全部誤解なんだってば!!」


教室の端にいた愛美を見つけて助けを呼んだが、ニッコリと微笑まれるだけで助けてはくれなかった。


なぜっ、!?



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