大っ嫌いなアイツに恋をした。



暫くして、教室に橘と宮村がやってきた。


「おっ、彼氏の登場で〜す」


謎の悲鳴と歓声が教室中に響く。



橘と宮村は意味不明そうな顔をしていた。


さあ、そのまま教室を引き返しておくれ…


しかし、そんなちっぽけな願いは叶わなかった。



「悠月〜お前笹原と付き合ってたんだな〜何で早く言ってくれねぇの〜!」



おい!足立!

お前余計なこと言うな!


黙れ、バカっ!!


橘は足立くんに肩に腕を回されかなり不機嫌な様子だ。


よしよし……

『こんな男みてぇな女と付き合うわけねぇだろ』って

さあ、言ってくれ!!



「ねぇ、悠月。本当に笹原さんと付き合ってんの?」



橘の言葉を待っているとき、居ても立っても居られなかったのかクラスのリーダー格の女子が橘に詰め寄る。



橘は一瞬、考えた様子を見せたが
女子に面と向かって口を開いた。


「……さぁな、ご想像にお任せするわ」



……なんか、予想してた言葉と違う!?



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