大っ嫌いなアイツに恋をした。
ほっておけばいいのに…
「お前って髪、サラサラなんだな。以外」
ほっておけるかあああ!!
帰りのホームルーム前
そういって後ろの席の橘はあたしの髪を梳いてきた。
「かっ、勝手に触んな!」
「なんで?褒めてんじゃん」
何食わぬ顔で、この前の出来事なんてなかったかのように橘は言う。
なんで?じゃないよ。
女なんて思ってないくせに変なこと言わないでよ。
キスしようとするなんてありえないんだから。
適当に橘をあしらっていると担任が教室に入ってきた。
ホームルームでの連絡は
最近この辺りで不審者が出ているらしいから気をつけろとのことだった。
テスト前で部活は休み。
久しぶりに愛美と帰ろうかな。
そう席を立ったとき橘があたしの腕を掴んだ。