大っ嫌いなアイツに恋をした。
「ねぇ、美優?あんたどうしたの、しんでるよ…?」
休み時間、机に伏せていると気にかけた愛美が声をかけてきた。
「テスト赤点だったら絶対橘のせいだ…」
あれからことあるごとに橘は椅子を蹴ってあたしの勉強を妨害する。
ペン貸せだとかノート写せだとか…
いったいアイツは何しに学校に来てんのよ!!
静かになったと思えば、スヤスヤ寝てるし!
橘、絶対勉強してない。
「テストの日に泣いたって知らないんだから!!」
バーカ!!
「あ、美優!次体育!!第二柔道場だった。急いで!!」
いつの間にか教室には殆ど生徒がおらず
あたしは愛美と更衣室まで走った。