大っ嫌いなアイツに恋をした。



柔道着に身を包み、技を決めると



「キャ〜カッコいい〜!!」


「美優ちゃん!男前っ!」



柔道場に女子たちの歓声が響く。



「さすが、笹原。お前、なぜ柔道部に入らんのだ?」



「え?……いや、あたしはバスケが好きなんで……」


四時限目は体育で
今日のこの日は柔道の授業。


柔道と言っても名前だけで女子は護身術的なものをするだけだ。


もともと柔道は男子だけだったが、最近変質者が多いとのことで女子もすることとなった。



あたしを中心に周りの子に教えているとまたもや女子たちの歓声が聞こえて来た。



「キャ〜!!悠月カッコいい〜!!」



「悠月ぃ〜〜!!」



悠月?

……橘?



何だろうと歓声のする方を見ると、隣の第一柔道場で男子が柔道の試合的なことをしていた。



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