大っ嫌いなアイツに恋をした。
「お願い美優キャプテンっ!」
そんな潤んだ瞳で見つめられても…
ふと、隣のコートに視線を移すと男バスもちょうど練習が終わったみたいだった。
その中に宮村を見つける。
そうだ、宮村に頼めば…!
若菜のお願いにしぶしぶ了承して、あたしは男バスが終わるのを体育館の外で待っていた。
宮村がみんなと出てきたときに慌てて声をかける。
「宮村っ!ちょっといいかな…」
あたしが宮村を呼び出すと周りの男子はニヤリと笑う。
「何々〜そういう関係なわけですか〜?キャプテン同士でカップルですか〜?」
なぜか、ヒューヒューという謎の冷やかしを受けた。
そういえば、宮村も部長に選ばれたんだよね。
あたしと違って本当、文句無しのキャプテンだよ…
「お前らうっせ、向こう行ってろ」
宮村は軽くあしらうと男子たちはそろそろと帰って行った。