大っ嫌いなアイツに恋をした。



「あたしは別に…アイツなんかどうでもよくて…若菜が…」



「そ、なら何も言わねぇけどさ。素直じゃねぇと損するぞ?」



宮村は何もかも全てわかっているかのようで…

もしかしたらあたしの本当の気持ちも知っているのかもしれない。



「笹原、浴衣着んだろ?」



「え?浴衣?着ないよ面倒だし…」


それに苦しいし…何か暑いしさ

歩きにくいし、すぐこけるし……



「まあ、期待してるわ」


「えっ!?だから着ないってば!」




ふふっと笑う宮村に少し救われた気がした。






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