大っ嫌いなアイツに恋をした。



若菜は藤井くんの隣をキープしたみたいでご機嫌そう。


女子も男子も浴衣だし、なんだか夏祭り!って感じだよね〜


何食べようかな〜なんて考えていると後ろからヒソヒソと声がしてくる。



「笹原可愛すぎじゃね?ギャップつーかやべぇんだけど」


「だよな〜あれでお淑やかだったら文句ねぇんだけどな〜ムダに強いからさ」



おい、聞こえてるわアホ



振り向くとさっきあたしと目が合って逸らした長野くんたちだった。


「ムダに強くて悪かったね?」



睨みを効かせて言うと長野くんは顔を引きつらせた。


「あんま笹原怒らせんなよ。コイツ怒ったらビンタ飛んでくんぞ」



そんな声がして振り向くと宮村がニヤリと笑っていた。


「その例が悠月で、アイツ笹原に殴られて…」



「あああ〜!!もういいってば宮村っ!」



長野くんたちは血相を変えてあたしから離れていった。





< 239 / 415 >

この作品をシェア

pagetop