大っ嫌いなアイツに恋をした。




思わず、またにやけていると宮村に頬っぺたをつねられる。


「お前、笑いすぎ」



フッと笑った宮村に不覚にもドキッとした。



お前……

橘に呼ばれるのとはまた別で、慣れないな…



「あ、そうだ!ラーメン!食堂のラーメン奢ってあげる!」



「トッピングは?」



「焼豚もメンマも煮卵もなーんでもオールオッケー!替え玉ももちろんオッケー!」



両手を広げて言うと、宮村はハハッと笑う。



「……来週の昼、空けとけよ?」




宮村はポンっとあたしの頭に手を置いて、体育館に戻って行った。




不覚にも高鳴った鼓動を抑えるようにあたしはそっと手を置いた。








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