大っ嫌いなアイツに恋をした。
「……っ!?た、たちば、な!?」
予期せぬ俺の登場に、相当驚いたのか
大きく目が見開かれる。
「……人の女と優雅にランチだってか?上等じゃねぇの」
笹原の隣の椅子に強引に座ると、和樹はフッと笑った。
「優雅っつーか、ラーメンだけど?笹原が奢ってくれるって言ったからお言葉に甘えてんの」
奢りだあ?
チラッと笹原を見ると、しどろもどろになって言う。
「あ、あのね、ちょ、ちょっと色々ありまして…宮村にお礼ってことでラーメンを…」
そう言えば、この前プリント整理を手伝ったとき、お礼はラーメンでいい?なんて言ってたな。
もちろん、俺は却下したけどな。
和樹にも同じこと言ってんだと思ったら気が気じゃなかった。