大っ嫌いなアイツに恋をした。




「……っ!?た、たちば、な!?」



予期せぬ俺の登場に、相当驚いたのか
大きく目が見開かれる。



「……人の女と優雅にランチだってか?上等じゃねぇの」



笹原の隣の椅子に強引に座ると、和樹はフッと笑った。



「優雅っつーか、ラーメンだけど?笹原が奢ってくれるって言ったからお言葉に甘えてんの」



奢りだあ?

チラッと笹原を見ると、しどろもどろになって言う。



「あ、あのね、ちょ、ちょっと色々ありまして…宮村にお礼ってことでラーメンを…」




そう言えば、この前プリント整理を手伝ったとき、お礼はラーメンでいい?なんて言ってたな。

もちろん、俺は却下したけどな。

和樹にも同じこと言ってんだと思ったら気が気じゃなかった。








< 313 / 415 >

この作品をシェア

pagetop