大っ嫌いなアイツに恋をした。
*
雨降る中、賑やかな街の中を宮村と並んであたしは歩いていた。
結局、宮村に言い負かされあたしは橘の様子見に行くことに。
あたしは別に…なんて思いつつやっぱり心配で仕方なかった。
「あ…っ、宮村、コンビニ寄ってい?」
「ああ、いいよ」
宮村の承諾を得てコンビニに入る。
橘に何か買って行ってあげよ…
ふと、目に付いたカルピスヨーグルトを手に取る。
ふっ、カルピス…喜ぶかな…
少し、にやけてしまったあたしを見て宮村はフッと笑う。
「悠月にあげんの?」
「うん、アイツ…カルピス大好きだから」
これ食べて早く元気になって学校来て欲しいし!
あたしはカルピスヨーグルトと他に食べやすいゼリーなどを買うことにした。
「悠月、すげぇ笹原に愛されてんのな」
コンビニを出て、再び並んで歩いていると
宮村はポツリとそう言葉を零した。