大っ嫌いなアイツに恋をした。
「……えっ!?い、いや…そんな…み、宮村だって気にかけてくれる子沢山いるでしょ?」
恥ずかしくなったあたしは照れかくしについそんなことを口走ってしまった。
「気にかけてくれるやつ…ねぇ〜そんなやつ俺にはいないかもな」
宮村は自嘲的な笑みを浮かべる。
どこか切な気な表情に胸がチクリと痛んだ。
「そ、そんなことないよ!きっと宮村のことちゃんと見てくれる人いるって!あたしが保証する!!」
だから…そんな切ない顔、しないで……
目を見つめたままでいると、宮村はやれやれといった表情をする。
「笹原の保証ね〜あんま頼りなんなそうだな」
「なっ…!そ、そもそも、あたしがちゃんと宮村のこと見てるよ!高校入って初めて出来た男友達だもん…ずっと…近くで見てきたから…宮村の良さはあたしが本当に保証する…」
宮村の真正面に立ち、気持ちをぶつけるようにして言うと宮村は苦い顔をしてため息をついた。
「……ズルイな、お前」