大っ嫌いなアイツに恋をした。
俺様彼氏vs年下男子───美優side*
【俺様彼氏vs年下男子──美優side*】
11月上旬。
ようやく冬本番、寒くなってきたころ
あたしは貸し切りバスに揺られていた。
「美優センパイ!みかん、はいどーぞ」
左隣には、一つ年下後輩の陸。
「みかんより、りんごだろ?ほら、あーんしてやるよ」
右隣には、俺様で意地っ張りな彼氏の橘。
何でこんなことになってるかというと…
「りんごって、あなたバカなんですか?どうやって食べろと?」
「は?俺がかじって口移しするに決まってんだろ。ガキは黙ってろ」
あたしを挟んで橘と陸は睨み合いをする。
「あ、あのさ…二人とも…離れてくれない?」
がっちりと両サイドから腕を掴まれる。
そして、離すかよ と二人があたしを見つめた。
本当、何でこんなことになるの!?
事の発端は一週間前────。