大っ嫌いなアイツに恋をした。
バスに揺られること1、2時間。
着いた場所は緑が生い茂る合宿地。
近くには川があったりして、空気が澄んでいる。
ぷはぁ〜〜やっと降りれたよ〜
誰かさん二人のおかげで車酔い寸前…
バスを降りてすぐ大きく深呼吸していると、さっそく後ろから言い合いする声が聞こえてきた。
「大体、何であなたがうちの合宿に参加してるんすか?意味分からないんですケド」
「はっ、俺が美優の彼氏だからに決まってんだろ」
橘が陸を見下げ勝ち誇っているように見えるが、陸も負けていない。
「へぇ〜心配なんだ?美優センパイをうっかり奪われないように?」
「……どっかのクソ生意気なガキがいるからな〜?はいそうですかってアイツ一人で行かせるわけねぇだろ」
バチバチと睨み合う二人。
そういや、橘に合宿の話をしたとき
あのクソ生意気なガキも来るのかって聞いてきたもんね…
そんなに火花散らすようにしなくても……